DREAMS COME TRUE.

「先生、私オリンピックに行くよ。」

 

学習共同体は、開校30年をむかえ、卒業生も各所で活躍している。

安芸区選出の市議会議員の奥さんが第2期卒業生だということを知ってびっくりしたのは、10年前になる。佐伯区からは、県議会議員に当選して活躍中の者もいる。廿日市の病院に行って診察を受けようとすると第7期の教え子だったり・・・。今年も広大の医学部に通っている学生が国家試験を目指す。

教育の世界では、まあなんと言っても、この塾に帰ってきた本部の教室長・塚本、佐伯区観音台の学習共同体浜崎塾の浜崎といった卒業生教師たち。学校の先生になった者も多いが、東京の塾界でスーパー教師となって本を出版した者もいる。中央大学や大手前大学の先生となった者も学会で活躍中だ。

カリスマスタイリストとして有名になった教え子は、芸能界で活躍。 銀行に行ってもレストランに行っても必ずと言っていいほど卒業生を見かける。

テレビをにぎわすのは、卒業したスポーツ選手たち。これまで多くの卒業生が甲子園から元気な姿を見せてくれた。何人かはドラフト会議に名前を登場させながら、前途を有望視されている者もいれば、けがに泣いたものも少なくない。

さて、今年は、オリンピックイヤー。夏には、ロンドンに注目が集まるのだろう。オリンピックに出場した卒業生も一人いる。誰もが踏める舞台ではない。

8年前のアテネオリンピックへ出場したのは一人の卒業生。彼女がアテネの前にクロアチアで開かれた二人のりヨット470級の世界選手権で上位の成績をおさめ、アテネ行きを決めたときは、少なくとも彼女を知る古い講師たちを感動させた。出場決定を喜んだということは言うまでもないのだが、僕らを感動させたのは、彼女の中学校時代の言動にある。

「先生、私オリンピックに行くよ。絶対オリンピックに出るんじゃけ」

彼女は、ヨットのパートナーと一緒に進めるということで、鈴峯女子高校を選び進学した。そしてその後もきっと努力に努力を重ねたに違いない。そしてついに有言実行。彼女は夢をかなえたのだ。抱き続けた中学校時代の夢を、それもオリンピックという大きな夢を・・・。

その後彼女とは、連絡をとっていない。しかしそのガッツでその後の人生を生きているに違いない。

 

Dreams come true.   夢は実現する。強い思いと努力によって。

 

会長  河浜一也